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映画【スモーク】あらすじと主題歌はクリスマス鑑賞に相応しい名作


スモークのあらすじと主題歌は煙が目にしみる激渋名作映画

今の時代の流れとは逆行した煙に映画全編が煙にまかれ、主題歌トム・ウェイツの「Innocent When You Dream」というスモーキーなサウンドで、まさに煙たい映画が「スモーク」だが、今も愛され続ける不朽の名作。本作が公開されたのは、今から27年前の1995年10月。恵比寿ガーデンシネマで25週にわたるロングラン上映を果たし、たった1館で9万人も動員。その後、日本中で大ヒット。第45回ベルリン国際映画祭では銀熊賞(審査員特別賞)を受賞している。そして約20年後の2016年12月、デジタルリマスター版でリバイバル公開。感動的な本作の魅力をクリスマスにみるべき作品として取りあげてみたい。

 

目次

映画【スモーク】大人のクリスマスと言ったらやっぱりこれ

「本当に大切なものは煙のようなもの。 心が渇いた時に何度でも味わいたくなる。」というコピーの通り本当に素晴らしい映画で、大好き過ぎる名作。

 

「間違いだらけの真実の物語」という宣伝もよかった。

 

映画のアバンタイトルで、「タバコの煙の重さを測る方法として、吸う前のタバコから吸殻を差し引いた分だ!」

 

こういった会話が示している通り、これは人生から煙のようにして消えてしまった、大切な何かを失ってしまった人達の物語だ。

 

ハーヴェイ・カルテルウィリアム・ハートの偉大なる2トップに加え、脇を固めるフォレスト・ウィテカーストッカード・チャニングらを配し、トム・ウェイツの歌声を響かせる、渋いセンスが堪らない。

 

毎年、毎年この時期に観る。そして、それはこれからも続く。そう、映画内のニューヨーク・ブルックリンの煙草屋の店主オーギー・レンが、何年間も同じ時間・場所で写真を撮り続けているようにー。


映画【スモーク】米代表作家の巧みな脚本・NYロケ撮影・アカデミー賞受賞音楽

本作は、ポール・オースターが1990年のニューヨーク・タイムズ紙に寄稿した「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」という短編小説をもとにしている。

 

監督のウェイン・ワンがこの短編小説を読み、映画化を熱望し、企画がスタート。

 

ニューヨーク・ブルックリンのとある煙草屋に集まる男達女達の日常を、過去と現在を、嘘と本当を巧みに交差させながら進んでゆく。

 

14年間毎朝同じ時刻に店の前で写真を撮り続けている煙草屋の店長オーギー、彼の馴染みの客で突然の事故により出産まもない妻を失ってスランプに陥っている作家のポール、ポールが車にひかれそうになった所を助けた黒人少年ラシードの3人を軸に展開する。

 

それぞれが嘘をつき、なかには心に傷を負った人もいる。ヒューマンドラマとして味わい深いものがある。

 

それら「スモーク」の特徴的な要素を画と音楽が力強く支えている。

 

こういった街が主役ともなっている映画では撮影が非常に重要で、親しみやすいレトロな仕上がりとなっている。

 

撮影のアダム・ホレンダーは、ほぼ全編ニューヨーク・ブルックリンロケを敢行し、90年代の街が楽しめる貴重な映像を残している。

 

主な作品に、1969年「真夜中のカウボーイ」、1971年「哀しみの街かど」、 1995年「ブルー・イン・ザ・フェイス」 など。

 

音楽のレイチェル・ポートマンは、「ラストエンペラー」の音楽を手がけ、坂本龍一、コン・スーとともに、1987年度アカデミー賞作曲賞を受賞。

 

1993年「ジョイ・ラック・クラブ」に続き、ウェイン・ワン作品となった。1997年には「Emma エマ」で女性として初のアカデミー賞の作曲賞を受賞。

 

また、主題歌以外にも収録されているトム・ウェイツがよくて、ジェリー・ガルシアの2曲もこれ以上ないくらいに本作にぴったりで、選曲のセンスが際立っている。

 

映画【スモーク】ハーヴェイ・カイテル

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※画像の引用元:IMDb公式サイトより(以下同様)

 

ハーヴェイ・カイテルはもともとのポテンシャルの高さが期待されていたが、その不幸なフィルモグラフィーが逆に特徴的。

 

60年代後半〜70年代はじめスコセッシに期待され主演を務めていたが、「ミーン・ストリート」ではロバート・デ・ニーロに注目があつまり、その座を追われ、「タクシードライバー」では完全に逆転されてしまった。

 

「ブルー・カラー」では、ポール・シュレイダー、「デュエリスト/決闘者」ではリドリー・スコットの監督デビュー作に出演したが、大成せず。

 

その後、「地獄の黙示録」でウィラード大尉を務めるはずが、コッポラと折り合いが悪く頓挫、これを機に80年代は不遇の時期を過ごす。

 

タランティーノ作品でもスコセッシと同様のことがあったが、それでも90年代は「バグジーアカデミー賞とゴールデン グローブ賞にノミネートされる。

 

そして、「バッド・ルーテナント」「ピアノ・レッスン」「パルプ・フィクション」「ユリシリーズの瞳」「クロッカーズ」などが並ぶ黄金期を迎える。

 

その黄金期の中で、代表作となるのが本作「スモーク 」だ。

 

ハーヴェイ・カイテル自身のキャリアとも重ねてみることもでき、つかみ損なった成功のチャンスが煙のごとく消えてしまった。そんなも想いも秘めている。

 

映画【スモーク】作品概要

スモーク概要

 

原題 Smoke

制作 1995年

製作国 アメリカ合衆国
    日本
    ドイツ

 

スタッフ

監督 ウェイン・ワン
脚本 ポール・オースター
原作 ポール・オースター
製作 ピーター・ニューマン
   グレッグ・ジョンソン
   黒岩久美
   堀越謙三

音楽 レイチェル・ポートマン
撮影 アダム・ホレンダー
編集 メイジー・ホイ
   クリストファー・テレフセン


映画【スモーク】あらすじ・ネタバレ

アバンタイトル

煙の重さを測る方法についての話

 

タイトル

妻と妊娠中の子どもを亡くして、独り身になった作家のポール・ベンジャミンは、オーギー・レンの閉店間際にタバコを買いにきて、ビールを飲みながら、ゆっくりとした夜を過ごし、オーギーから写真を渡される。

 

オーギーは、撮り貯めたすべての写真をアルバムに集めていた。それをポールに渡す。

 

ポールがアルバムをパラパラとめくっていると、オーギーが写真をもっとゆっくりみるように伝える。

 

最初は、どれも同じだと言い、戸惑っていたが、オーギーから同じに見えるだけで、すべて違うと説明される。

 

ポールはある1枚の写真に亡くなった妻が写っているのをみて、号泣する。

 

翌日、ポールは道路を横切るときに考え事をしていたためトラックに轢かれそうになり、ラシードと名乗る若い黒人男性が助けられる。

 

1.Paul(ポール)

ポールは感謝の気持ちとして、ラシードを自分のアパートに泊まるよう招待する。

 

ラシードは最初拒んでいたものの泊まることに同意するが、ポールが仕事をしている間、音を立てたり、皿を割ったりして、ポールを苛立たせてしまう。

 

ポールはラシードに約束の2日が過ぎたから立ち去るように頼む。

 

2.Rashid(ラシード)

 シードの叔母エムがポールの部屋を訪れ、ラシードがなぜこの部屋に泊まっているのか説明するように要求する。

 

彼女は、ラシードの名前が実際にはトーマスであり、彼が恵まれない家庭環境であることを明らかにする。

 

彼女はまた、ラシードは子供の頃から父親と疎遠になっており、父親を最近郊外の給油所で目撃情報を聞き家出したとも言う。

 

ラシードは、父親のサイラス・コールを給油所まで訪れ、その様子をスケッチする。

 

サイラスは、ラシードを立ち去るように言うが、言うことを聞かないので給油所でバイトとして雇うことにする。

 

ラシッドは自分の身元を隠し、サイラスに彼の名前はポール・ベンジャミンであると名乗る。

 

その後、サイラスの妻子が帰ってきて、ラシードはその場を去る。

 

ラシードはポールのアパートに戻り、中古のテレビをプレゼントする。叔母に電話して安心させるように言う。

 

3.Ruby(ルビー)

オーギーの昔のガールフレンド、ルビー・マクナットがたばこ屋を訪ねる。ルビーは、娘であるフェリシティの元に同行して欲しいとオーギーに伝え、オーギーの娘であることも明かす。

 

ルビーはふたりに罵声を浴びせ、常に反抗的な態度を示し、子供は堕したから早く帰るように伝える。

 

ポールとラシードたちはラシードの誕生日のお祝いをし、ポールからラシードをオーギーのお店で働かせるように頼む。

 

ポールは、ラシードがアパートに隠していた5,000ドルを見つける。ポールはお金についてラシードに問いただし、ラシードは強盗からお金を奪ったことを明らかにする。

 

ポールはラシードにお金を返すように説得するが、ラシッドは拒否。 ラシードはタバコ屋で働くために雇われる。

 

オーギーは、販売予定のキューバ産高級葉巻を5,000ドルかけて密輸する。しかし、ラシードの不注意で水浸しにしてしまい、葉巻がダメになってしまう。

 

ラシードは仕事を続けるため、オーギーに5,000ドルを渡す。最初、拒否していたオーギーだったが、ラシードの熱意が伝わり最終的にはお金を受け取ることに同意する。

 

その夜、金を持ち遁げされた強盗コンビがポールのアパートに押し入る。窓の外からその様子を見たラシードは、姿を消す。

 

ルビーとオーギーは、フェリシティが麻薬から更生するためのリハビリ施設に入るために必要な費用5,000ドルを彼女に渡す。

 

オーギーは、フェリシティが本当に彼の娘なのかルビーに尋ねるが、あいまいな反応だった。

 

4.Cyrus(サイラス)

ポールは、ラシードとサイラスに自己紹介をする。ラシードは、本名がトーマス・コールであることを告白。

サイラスは、ラシードが実際には彼の息子であることをようやく理解するが、戸惑い拒絶し、暴力的な反応を示すが和解する。

 

5.Auggie(オーギー)

ポールはオーギーに、ニューヨーク・タイムズから記事を依頼されたと話す。クリスマスの日に出版されるクリスマスの物語を書く仕事だがアイデアが出ないとオーギーに相談する。

 

オーギーは昼食と引き換えに、最高のクリスマスの話をすることを申し出る。

 

オーギーはポールに、盲目の祖母と一緒にクリスマスを過ごすという優しい話をする。

 

オーギーは実話だと言うが、ポールは即興で作ったのではないかと疑う。オーギーは幸せそうな表情をして、最後の台詞で締めくくる。

 

オーギー「秘密を分かち合えないなんて友だちだと言えるか?」といい、ポールは同意する。

 

エンディングクレジット前

トム・ウェイツの「Innocent When You Dream」に合わせて、オーギーの物語が感動的なモノクロ・シーケンスで流れる。

 

映画【スモーク】キャラクター紹介

スモークオーギー・レン

オーギー・レン

キャスト:ハーヴェイ・カイテル

ニューヨーク・ブルックリンにある煙草屋の雇われ店長、毎朝午前 8 時に通りの向かいから店の写真を撮るのがライフワーク。

 

スモークポール・ベンジャミン

ポール・ベンジャミン

キャスト:ウィリアム・ハート

作家のポール・ベンジャミンは妻子を亡くしてからスランプになってしまい、小説が書けずにいた。

 

スモークラシード・コール

ラシード・コール

キャスト:ハロルド・ペリノー・ジュニア

いくつも名前を語る謎の家出少年、あらゆることに首を突っ込んでしまうためトラブルを呼び込む。

 

スモークサイラス・コール

サイラス・コール

キャスト:フォレスト・ウィテカー

給油所で働く。左手が義手になっていて、その理由を神様が自分自身をより良い行いをするように思い出させるためだと語る。

 

スモークルビー・マクナット

ルビー・マクナット

キャスト:ストッカード・チャニング

娘が荒れてしまい手の施しようがない状態になってしまい、18年振りにオーギーを訪れるため煙草屋に現れる。

 

スモークフェリシティ

フェリシティ

キャスト:アシュレイ・ジャッド

オーギーとルビーの子ども、ドラック中毒で妊娠4ヶ月。

 

ジミー・ローズ

キャスト:ジャレッド・ハリス
オーギーの店で働く長髪の青年。

 

トミー

キャスト:ジャンカルロ・エスポジート
オーギーの店にたむろする帽子を被った黒人男性。

 

本の万引きをする少年

キャスト:ダニエルオースター

 

エム

キャスト:ミシェル・ハースト
トーマスの叔母。両親のいないトーマスを育てた。

 

ドリーン・コール

キャスト:エリカ・ギンペル
サイラスの妻、美容師。

ヴィニー

キャスト:ヴィクター・アルゴ
オーギーの煙草屋のオーナー。

 

スー

キャスト:ディアドラ・オコンネル

ウェイトレス

 

エイプリル・リー

キャスト:メアリー・B・ウォード

書店員でポールのファン、ラシードの誕生日を一緒に祝う。

 

ヴァイオレット・サンチェズ・ジェラペーノ

キャスト:メル・ゴーラム

オーギーがクラブで連れていた女性。

 

クリーパー

キャスト:マリク・ヨバ
「キレたクリム」とあだ名されるならず者。のちに宝石強盗時に射殺された新聞記事がでる。

 

ロジャー・グッドウィン

キャスト:ウォルター・T・ミード

オーギーのクリスマス話にでてくる万引き少年。

 

エセル

クラリス・テイラー

オーギーの話にでてくる盲目のおばあちゃん。ロジャーの祖母。

 

映画【スモーク】名場面ハイライト(評価・解説・考察) 

煙と嘘に巻かれる113分のあとに残るもの

何が本当で、何が嘘か白黒つけず煙に巻く、スモーク出てくる登場人物は実態がつかめない。

 

ルビーは本当にオーギーの子供かわからないし、フェリシティは罵声を浴びせているが泣いている。

 

オーギーのクリスマス話だって実話だと言っているが作り話かも知れない。

 

他にも疑い始めるとどこまでも嘘っぽく感じる。

 

でもそれが本当かどうかなんて、どうだっていい。

 

人生なんてはっきりしない、できないことの連続だ。

 

大人になればなるほどこの映画のよさがみえてくる。

定点観測を続けていくことで、嘘の中にある真実がみえてくる

とは言えオーギーのように、定点観測を続けて行けば、確実に何が変わっているかがわかるというのはうまい作り方だ。

 

その象徴として、確実に亡くなったポールの奥さんは写真の中では生きているのがわかる。

 

ニューヨーク・ブルックリンの街並みも今と昔では違うだろうし、映画をみてから現地を訪れれば、違うと言うのがわかること自体がその証明にもなる。

 

まさにスモークというシンプルなタイトルが、映画という活動写真自体のフォーマットとして相性がよすぎて驚かされる。

 

ラスト5分の奇跡

スモークn名場面

本作の白眉は何と言っても、ハーヴェイ・カイテルが語るクリスマス話だろう。

 

本作はクリスマス映画と思って、みはじめると早々にその期待は裏切られることになる。

 

何せそれは最後のシーン5分だけなのだから。

 

しかし、その5分がめちゃくちゃよくて、全てを帳消しにしてしまうぐらいに素晴らしい。

 

そのオチのための前振りが効いているというか、そのために前振りを丁寧に作っている。

 

原作はここだけのよう。

 

【スモーク】鑑賞後は続編【ブルー・イン・ザ・フェイス】をみるべし

スモーク続編ブルー・イン・ザ・フェイス

オーギー・レンの煙草屋がなくなるかも知れないと聞き、ブルックリンの奇妙な人々がお店に集まる。

 

スモークが計算されて撮られたのに対し、こちらはぶっつけ本番で、もっとユルい。

 

原題の顔が真っ青になるという意味の通り、10分きっかりで各出演者が即興的演技を披露している。

 

スタッフは、「スモーク」の監督・脚本ポール・オースターウェイン・ワン、撮影アダム・ホレンダー。


音楽がトーキング・ヘッズデヴィッド・バーンに変わっている。

 

出演者は、「スモーク」のメンバーに加えて(ハーヴェイ・カイテル、メル・ゴーラム、ジャレッド・ハリスジャンカルロ・エスポジート等)、ルー・リードジム・ジャームッシュジャレッド・ハリスマイケル・J・フォックス、マドンナ、ジョン・ルーリー他。

 

まとめ

映画スモークトップ

・映画【スモーク】大人のクリスマスと言ったらやっぱりこれ

・映画【スモーク】米代表作家の巧みな脚本・NYロケ撮影・アカデミー賞受賞音楽

・映画【スモーク】ハーヴェイ・カイテル

・映画【スモーク】作品概要

・映画【スモーク】あらすじ・ネタバレ

・映画【スモーク】キャラクター紹介

・映画【スモーク】名場面ハイライト(評価・解説・考察)

・まとめ

 

個人的【ハーヴェイ・カイテル】映画ランキング

1.ミーン・ストリート

2.スモーク

3.ピアノ・レッスン

4.パルプ・フィクション

5.レザボア・ドッグス

6.ブルー・イン・ザ・フェイス

7.バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト

8.クロッカーズ

9.タクシードライバー

10.アイリッシュマン

 

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