「ボーダーライン2」の監督に抜擢された新鋭ステファノ・ソッリマ
ドゥニ・ヴィルヌーブの継承者が現れた、イタリア人監督のステファノ・ソッリマだ。「ボーダーライン2」の公開前に、続編の監督ステファノ・ソッリマ作品である「暗黒街」は絶対に必見だ。これは今でこそ冷静に文章を書いているが、初見時は物凄い才能が出てきたと思った。噂には聞いていたものの、どんだけ〜【永久保存版】。
目次
- 映画【暗黒街(2015年)】監督ステファノ・ソッリマは超絶センスの持ち主トンデモな逸材
- 映画【暗黒街(2015年)】監督ステファノ・ソッリマの評価について
- 映画【暗黒街(2015年)】4つの見所とは
- 映画【暗黒街(2015年)】とっつきにくい原因
- 映画【暗黒街(2015年)】作品概要
- 映画【暗黒街(2015年)】あらすじ・ネタバレなし
- 映画【暗黒街(2015年)】キャラクター紹介
- ドラマ版【暗黒街(2017年)】作品概要
- ドラマ版【暗黒街(2017年)】映画が何倍も楽しくなる完成度の高い前日譚
- ドラマ版【暗黒街(2017年)】映画版とドラマ版の違い
- ドラマ版【暗黒街(2017年)】キャラクター紹介
- 【暗黒街】シリーズおすすめのみる順番
- 映画【バスターズ】ステファノ・ソッリマの2012年監督作について
- まとめ
映画【暗黒街(2015年)】監督ステファノ・ソッリマは超絶センスの持ち主トンデモな逸材
※画像の引用元:IMDb公式サイトより(以下同様)
ニコラス・ウィンディング・レフン級にアートでバイオレンスな映像美と、ジョゼ・パリージャ的な社会派作家とアクション演出も出来る。
エンタメ性の両立、両者のいい所取り。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ「ボーダーライン」の魂を継承するのに相応しすぎる。
ボーダーラインについてはこちらをチェック↓
ボーダーライン:ソルジャーズ・デイについてはこちらをチェック↓
(ニコラス・ウィンディング・レフン監督のドライヴ(2011年)のオープニング)
映画【暗黒街(2015年)】監督ステファノ・ソッリマの評価について
本作の功績により、監督のステファノ・ソッリマは、Netflixで暗黒街のドラマ化(映画の前日譚)、ボーダーラインの続編に抜擢された。
映画【暗黒街(2015年)】4つの見所とは
レフンmeetsジョゼ・パリージャとも評価できる注目ポイント
①アートなバイオレンス全開
②イタリアの社会の裏にうごめく欲望
③魅力的な登場人物たち
④オールローマロケーションも相まった、イタリアン・フィルム・ノワールの世界観
映画【暗黒街(2015年)】とっつきにくい原因
キャラクターが多数登場するので、人によってはやや混乱するかも知れない。
イタリア人の名前も馴染みが少ないので、覚えずらいかも。
特にわかりにくいのは、ギャングたち。
この映画の世界では大きく、3つのギャングが存在している。
・ローマのサムライ率いるギャング(別格)
・オスティアのアウレリアーノがボスのギャング
・ローマのマンフレディ・アナクレティがボスのギャング
この3つのギャングの関係性は、サムライは別格の頂点に君臨していて、オスティアとローマのギャングは対立関係にある。
あと、役名と別で通称名(あだ名)が多いので注意。
この辺は、後半に紹介するドラマ版【暗黒街(2017年)】に詳しい。
映画【暗黒街(2015年)】作品概要
原題 Suburra
製作 2015年
製作国 イタリア
スタッフ
監督 ステファノ・ソッリマ
キャスト
・ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
・ジャン=ユーグ・アングラード
・エリオ・ジェルマーノ
・リディア・ヴィターレ
・クラウディオ・アメンドラ
映画【暗黒街(2015年)】あらすじ・ネタバレなし
2011年カジノ計画等の法案成立をもくろむ与党の大物議員。
その大物議員と通じる裏社会を牛耳る伝説のマフィア(サムライ)等。
その利権争いが幕をあげる。
黙示録のカウントダウンが意味するものとはー。
映画【暗黒街(2015年)】キャラクター紹介
メインキャラクター
フィリッポ・マルグラーディ
キャスト:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
(通称:ピッポ)与党の大物議員。
サムライ
キャスト:クラウディオ・アメンドラ
伝説的ローマのギャングのボス。
アウレリアーノ(通称:ナンバー8)
キャスト:アレッサンドロ・ボルギ
父親が死んで、オスティアのギャングの若きボスとなっている。
キャスト:グレタ・スカーノ
アウレリアーノの情婦。ヤク中。
サブキャラクター
マンフレディ・アナクレティ
キャスト:アダモ・ディオニージ
ローマのギャングのボス。アルベルトの兄。
アルベルト・アナクレティ(通称:スパディーノ)
キャスト:ジャコモ・フェラーラ
マンフレディの弟。
セバスティアーノ(通称;セバ)
キャスト:エリオ・ジェルマーノ
イベント屋。
セバの父
キャスト:アントネッロ・ファサーリ
ベルシェ枢機卿
キャスト:ジャン=ユーグ・アングラード
ニンニ
ピッピお気に入りの娼婦。 金髪
キャスト:ジュリア・エレットラ・ゴリエッティ
イレーナ
ピッピお気に入りの娼婦。 短髪の娼婦。
ドラマ版【暗黒街(2017年)】作品概要
原題 Suburra -La serie
製作 2017年
製作国 イタリア
スタッフ
監督 Andrea Molaioli他
キャスト
・アレッサンドロ・ボルギ
・ジャコモ・フェラーラ
他
ドラマ版【暗黒街(2017年)】映画が何倍も楽しくなる完成度の高い前日譚
ドラマ版【暗黒街(2017年)】は、Netflixで制作されたシーズン1。
ドラマ版は映画版から遡り、2008年の港町開発計画の土地を巡る抗争となっている。
映画版を踏襲して、前日のカウントダウンが各エピソードでオープニング後に表示される。
ドラマ版【暗黒街(2017年)】映画版とドラマ版の違い
映画版だけ観たいのであれば、映画版だけおさえておけばとりあえずOK。
映画版に実は細かい設定があるものの、一度観ただけで理解するのは不可能。
ドラマ版【暗黒街(2017年)】キャラクター紹介
登場人物 3人の若者を中心に考えると、わかりやすい。
そのうち2人は、若きアウレリアーノとスパディーノ。
主要キャストも同じ。
アウレリアーノ・アダミ
映画版のナンバー8で、この時は3人組の金髪。
オスティア(ローマ近郊)のギャング。
アルベルト・アナクレティ(スパディーノ)
3人組モヒカン。
高利貸しファミリー、ローマのギャングでマンフレディの弟。
ガブリエレ・レレ
3人組の坊ちゃん役。
警官の息子だが、ちょっとした麻薬の売買に携わり、どんどん大きな問題に発展してしまう。
トゥリオ・アダミ
金髪の父親 オスティアギャングのボス。
リウィア・アダミ
アウレリアーノの姉 。
アダミファミリーの会計士。
マンフレディ・アナクレティ
ローマのギャングのボス。スパディーノの兄。
ボリス・アナクレティ
センターパート・サイドとバックを刈り上げ。
マンフレディとスパディーノのいとこ。
アンジェリカ
スパディーノの嫁。
フランコ・レレ
アルベルトの父親。警察官。
市長
辞任する予定だが、ほとんどでてこない。
チナリーチャ
理想家 建設委員長 スキンヘッド。
テオドリオ
バチカン市国司教だが、サラ・モナスキの言いなり。
サラ・モナスキ
ガブリエレからパーティ用の薬を買っている。司教の監査役。
イザベル
黒人娼婦。テオドリオ司教が買春。
サムライ
ローマを牛耳る裏世界の帝王。
【暗黒街】シリーズおすすめのみる順番
前日譚をおさえた上で、映画版にふたたび浸る事ができる順番がオススメ。
映画版→ドラマ版→映画版
映画【バスターズ】ステファノ・ソッリマの2012年監督作について
見逃せない必見作「バスターズ」は、 ステファノ・ソッリマの原点。
危険な現場の最前線で活躍するイタリア国家機動隊の警官たち。
危険の最前線に身を置きながら、市民からは目の敵にされている。
それでも職務を全うしようとする機動隊員たちを、正義や正しさの境界線がぐらつく心理描写を交えながら描く。
モスクワ国際映画祭で3冠に輝いたポリスアクション。
イタリアのアカデミー賞に相当する、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、6部門ノミネート。
ソフトも解禁された本作の見所
・次第にエスカレートする隊員達のぐらつく善悪の是非の心理描写
・映画祭で3冠に輝いたリアルポリスアクション
・それぞれ問題を抱えながらも支え合う個性的なキャラクターたち
これらを最大限に盛り上げるサントラ音楽にも注目。
オープニングでWhite StripesのSeven Nation Armyから始まり、エンディングがKasabianのClub Footで締めるまで。
手垢のつきまくっているアゲアゲのキラーチェーンだが、あえてふんだんに使ったこのセンス、イイと思う!!
他にもこれら↓の曲がたたみ掛けるように流れる!!
"New Dawn Fades" by Joy Division
"Snow" by The Chemical Brother
"Police On My Back" by The Clash
"Where Is My Mind?" by Pixies
【バスターズ】 作品概要
原題 A.C.A.B.: All Cops Are Bastards
バスターズの原題は ACAB。
All Cops Are Bastards (すべての警官はクソ!!!)
製作 2012年
製作国 イタリア
キャスト
【バスターズ】あらすじ・ネタバレなし
仲間思いの凄腕隊員コブラは、市民に対する過剰防衛で裁判にかけられる。
リーダーのマジンガは極右組織に出入りする息子に悩んでいた。
熱血漢のネグロは、職務に夢中になりすぎて、妻に家を追い出されるなど、それぞれ問題を抱えていた。
また、カルレットは元機動隊員で、何か問題があれば、3人の手助けをしていた。
新人隊員のアドリアーノは、入隊当初は問題を起こしてばかりだが、先輩たちの手厚く歓迎をされていくうちに、徐々に隊員の一員として成長していく。
そんなある日、暴動の最中にリーダーのマジンガが、重症を負ったことをきっかけに、隊員たちは自ら犯人探しに乗り出す。
本来の職務を逸脱した行為は、やがて暴走を始め、とんでもない事態を引き起こすことになる・・・。
【バスターズ】キャラクター紹介
イタリア国家警察機動隊
キャスト:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
(暗黒街でフィリッポ・マルグラーディ(与党の大物議員)を演じた俳優)
仲間のプライバシーの問題解決や新人教育にも余念がない。
仲間思いの凄腕隊員だが、行き過ぎた捜査などで暴力沙汰になることもしばしば。
ネグロ
キャスト:フィリッポ・ニグロ
考える前に手が出るタイプの熱血隊員。
家庭でもトラブル続きで、妻ミリアムに離婚を迫られ、娘カロリーナと別居を余儀なくされる。
マジンガ
キャスト:マルコ・ジャリーニ
機動隊のリーダー。
マリア:マジンガの妻。
キャスト:ロバータ・スパーニューオロ
息子ジャンカルロに手を焼いている。
カルレット
キャスト:アンドレア・サルトレッティ
元機動隊員。
ゾーンダイエット(タンパク質:脂質:炭水化物=40:30:30)にはげんで、マジンガと張り合っている。
キャスト:ドメニコ・ディエーレ
言う事を聞かない生意気な新人隊員。
母と暮らす家から強制退去を迫られイラついている。
まとめ
・映画【暗黒街(2015年)】監督ステファノ・ソッリマは超絶センスの持ち主トンデモな逸材
・映画【暗黒街(2015年)】監督ステファノ・ソッリマの評価について
・映画【暗黒街(2015年)】4つの見所とは
・映画【暗黒街(2015年)】とっつきにくい原因
・映画【暗黒街(2015年)】作品概要
・映画【暗黒街(2015年)】あらすじ・ネタバレなし
・映画【暗黒街(2015年)】キャラクター紹介
・ドラマ版【暗黒街(2017年)】作品概要
・ドラマ版【暗黒街(2017年)】映画が何倍も楽しくなる完成度の高い前日譚
・ドラマ版【暗黒街(2017年)】映画版とドラマ版の違い
・ドラマ版【暗黒街(2017年)】キャラクター紹介
・【暗黒街】シリーズおすすめのみる順番
・映画【バスターズ】ステファノ・ソッリマの2012年監督作について
誰もが楽しみな、「ボーダーライン2」。
キャストのベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンは続投。
日本公開までに、「暗黒街」をみて備えるべし。
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